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category:進学費用
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2022.10.01

兄弟姉妹の教育費、公平性は重要? 公平でなくてもいい?

教育費、そもそもどれくらいかかるもの?

子ども一人当たりの教育費は、幼稚園から大学までオール公立(大学は国立)で約1,030万円、オール私立なら約2,700万円というデータがあります。

別の調査では、オール公立で約800万円、オール私立約2,400万円という結果が出ています。

調査データによって金額は異なりますし、平均の積み重ねですから、各家庭ではもっと少ないことも、もっと多いこともあり得ます。

私立医大の学費は値下がり傾向がみられるものの、6年間で5,000万円近くの納付金を設定しているところもあるので、その場合、平均的なデータは意味を持ちません。

わが家のリアルな教育費は、子どもの学生生活が終わってからでないとわからないのが実態です。

子どもが2人なら教育費は2倍?

そうはいっても、子どものおおよその進路を見通して、信頼できるデータを基に教育費を準備しなければならないのが親にとっては頭の痛いところです。

さらに、子どもが2人以上いる場合、不公平にならないようにしたいという気持ちも生じます。

兄姉が小4から塾に行けば、弟妹にも同じようにしなくてはいけない気になります。

兄姉が私立中学に進学した場合、弟妹も私立中学への進学を希望したら経済的な理由で拒否はしづらいものです。

親が子ども達に公平に接することは大切です。けれど、同じお金をかけることが果たして公平ということになるのでしょうか。

兄弟姉妹が同じ進路とは限らない

前述の例では兄姉と弟妹がともに私立中学への進学を希望したケースをあげましたが、兄弟姉妹が同じ進路を望むとは限りません。

遠方の私立中学を目指したい子もいれば、中学校は通学時間が短い近所の公立校を望む子もいます。

兄姉も弟妹も私立校だとしても、学校納付金に違いがあったり、習い事に対しての興味が異なり親の負担が違うこともあります。

教育費以外の支出においても、同じ金額になるとは限りません。突きつめていくと、すべて公平にするなら兄姉と弟妹の食費や被服費も同じにしなくてはならなくなってしまいますが、現実的ではありませんよね。

兄弟姉妹間の公平を目指すなら、次のような考え方はいかがでしょう。

習い事に関してであれば「月謝1万円以内のものを一人当たり2つまで、交通費込み。1万円を下回っても1万円とみなす」とか、学費であれば「高校と大学の費用は一人当たり合計500万円まで。500万に満たない場合の差額を現金で渡したりはしない」というように、親が負担できる上限や条件を子どもに提示するのです。

教育費として使える上限額をあらかじめ算出

大切なのは、親の将来を考えたうえで教育費を使うことです。

通常、親が教育費を頑張って負担するのは、子どもの将来を考えてのことです。

けれど、子育てを終えた後も親の人生は続きます。親自身の生涯の収入から自分たちが老後も暮らしていける資金をとりわけることは、子どもの教育費負担と同じくらい大切なことです。

子どもの教育費負担に全力を尽くした結果、親の老後が危ういものになるようではマズイのです。

自分たちの老後資金を確保したうえで、教育費として出してやれる金額は出してやり、足りない分は子ども達にも奨学金などの利用で補ってもらいましょう。

予想よりも親の収入が増えたら負担額を増やせばいいのです。

子どもへの伝え方

親が教育費として負担できる金額を子どもの数で案分したら、一人当たりに出せる金額は子どもたちが理解できるように伝えます。

たとえば、お子さんが中学生で、高校から大学まで7年間の費用として「500万円」出せる場合、「500万円」と単純に伝えるだけでは、お金がたくさんあるから教育費の心配はないと思われてしまいます。

高校から大学までの7年間の費用として考えると、500万円は決して高額ではないのですが、小中学生には相当の大金に思えてしまうはずですから。

そして、その上限いっぱいは大学卒業までの金額ということを忘れずに、小中学校の段階から支出しすぎることのないよう心掛けてください。

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#ファイナンシャルプランナー , #兄弟姉妹の教育費 , #菅原直子
[菅原 直子]
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プロフィール : 菅原 直子(すがわら なおこ)

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、教育資金コンサルタント

会計事務所向けオフコン販売、外資系生命保険会社勤務・同代理店経営を経て、1997年よりファイナンシャル・プランナー。公私立高校や自治体などで保護者・生徒・教員のための進学資金セミナーおよびライフプラン講座・相談会は関東を中心に10年以上にわたって300回超。新聞や雑誌への取材協力や執筆、働けない子どもに関する家計の相談も行う。地元湘南地域密着のFP活動も展開中。3男子の母。

■著書

共著『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)

『子どもの教育費これだけかかります』(日労研)


■所属団体

日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

子どもにかけるお金を考える会

働けない子どものお金を考える会

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