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2025.12.01

15歳までに始めたい、ご家庭でできる「お金とキャリアの教育」

小中学生のお子さまにとって、将来のために今取り組んでほしいことは何でしょうか?進学に向けて「勉強を頑張る」「友達や仲間と有意義な時間を過ごす」「部活や習い事など、やりたいことを極める」など、応援したいことはたくさんありますね。
それらは全て、お子さまの成長において大切な経験です。
しかし、将来お子さまが自分の力で稼ぎ、幸せに生きていくために、もう1つ身につけておきたい大切な土台があります。それは、ご家庭でできる「お金とキャリアの教育」です。ここでは、お子さまが将来自立して働き、豊かな人生を築いていくために、ご家庭でどのような関わりができるのかを考えてみたいと思います。

なぜ早い段階からの「お金とキャリア教育」が必要なの?

人生100年時代、という言葉をよく耳にするようになりました。お子さまの人生が100年と考えたとき、親と一緒に過ごす時間はどれくらいでしょうか?多くの方が、大学や専門学校を卒業した後、20歳〜25歳頃には就職し、自分の力で稼ぐようになります。自宅から職場に通う人もいますが、20代後半には結婚や独立などで親元を離れるケースも少なくありません。親と一緒に過ごす時間は、人生の5分の1~4分の1程度、と考えると意外に短いと感じませんか?
そしてその後は、自分の力で働いて収入を得て、人生を切り拓いていかなければなりません。そのために、お金との上手な付き合い方や将来の働き方について、早い段階で考えるきっかけを作っておくことは、お子さまの生きる力を育てる土台となります。「お金と上手に付き合う力」と「働いて稼ぐ力」は、どちらも人生を支える大切な力で、生きていくための両輪といえます。どちらが欠けても人生の選択肢が狭まってしまいます。

ご家庭でできる「お金の教育」

2022年4月より成年年齢が18歳となり、高校での金融経済教育の内容が拡充されました。消費者教育や投資について学ぶ機会は増えつつありますが、日々のお金の使い方や、基本的なお金の知識について学ぶ機会は十分ではありません。だからこそ、親と一緒に過ごす時間が多い10代の間に「ご家庭でのお金の教育」を実践してほしいのです。

①お金の価値と大切さについて親子で話そう
お金は、ただの「紙きれ」や「コイン」ではありません。また、キャッシュレス化が進み、お金そのものが見えなくなり、お金を使っている感覚が薄くなってしまうという悩みもよく耳にします。
・毎日の食事や、電気・ガス・水道代など、生活をするためにはお金がかかること
・欲しいものを買ったりするお金は、家族が働いて稼いだお金であること
・お金は働くことの対価として得られるものであること

など、日々のくらしの中で「お金の価値と大切さ」について親子で話す機会を持ちましょう。

②おこづかい教育でお金を使う練習をしよう
小学生以上のお子さまには、年齢に応じたおこづかい制度を導入することをお勧めしています。少額でも「自分で使えるお金」を持ち、決まった金額の中でやりくりする経験を積むことで「お金には限りがあること」「計画的に使うことの大切さ」が身につきます。「衝動買いして後悔する」「すべて使い切って、本当に欲しいものが買えない」など、失敗経験も上手にお金と付き合えるようになるための貴重な機会となるでしょう。

また、次のおこづかいを渡すときに、親子で「振り返りをすること」も大事です。今月は「良いお買い物ができたかな?」「ほしいものを手に入れるためにはどうすればいいかな?」など、お金に対する考え方や価値観について共有することで、親子の理解が深まり、コミュニケーション力向上にもつながります。

ご家庭でできる「キャリア教育」

お金の知識があっても、その元となる収入を得るためには働かなければなりません。日本では、会社員は65歳から70歳頃まで働くのが一般的になり、大卒で就職した場合、40年以上働き続けることになります。最近は日本型雇用慣行と呼ばれる「終身雇用」や「年功賃金制度」を見直す企業も増え、転職もあたり前になりつつあります。
新卒採用においては、日本では職務を限定せず一括採用して企業の中で育てる「メンバーシップ型雇用」が主流ですが、最近は、職務に特化した形で採用する「ジョブ型雇用」を導入する企業も増えてきました。即戦力となる中途採用に力を入れる企業も増えており、1人1人のスキルがより重視されます。このような時代「自分で主体的にキャリアを選択し、スキルや強みを身につけていくこと」が重要です。

「ご家庭でのキャリア教育」といっても、何か特別なことを教えるわけではありません。お子さまの興味を広げるために、様々な職業の人に触れたり、たくさんの経験をさせてあげたり「仕事」や「働く」というテーマで会話をすることが、お子さまのキャリア形成につながります。

・興味を持ったことに挑戦する
・失敗しても肯定し、振り返って今度どう行動するか考える
・親自身の働き方、世の中にはどんな仕事があるかについて話をする

「どうして今の仕事を選んだのか?」「社会の中でどのような役割を果たしているか?」など、お子さまと一緒に考えてみましょう。親自身の仕事観や、身近な仕事について語り合うことが、お子さまの「働くこと」へのイメージを豊かにし、自分に合う将来像を描く助けになります。

目標を立てる力を育てる

お金やキャリアについて考えるとき、もう一つ大切なのが「目標を立てる力」です。
大谷翔平選手が高校生のときに作った「マンダラチャート」は有名です。大きな夢を真ん中に置き、それを実現するための要素を周りに広げて整理していくシートで、今では多くの学校や企業でも活用されています。

・将来○○になりたい!という夢に対してどう取り組んだらいいか?
・習い事などで、目標を達成するためにどう行動したらよいか?

など、身近なテーマで一緒にチャートを作ると楽しく続けられます。また、それを習慣化することが、将来のキャリア成長につながります。

まとめ

お子さまが将来自立して幸せに生きていくためには「お金と上手に付き合う力」と「自立して働いて稼ぐ力」の両輪が不可欠です。
「お金とキャリアの教育」は、特別な教材がなくても家庭の会話から始められます。
15歳までにこうした「生きる力」の土台を育てておくことは、お子さまの将来の選択肢を大きく広げます。ご家庭でできることから、ぜひ少しずつ始めてみてください。

[合田 菜実子]
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プロフィール : 合田 菜実子(ごうだ なみこ)

ファイナンシャルプランナー(CFP® 1級FP技能士) 国家資格キャリアコンサルタント 和光大学特任准教授 スカラシップアドバイザー(日本学生支援機構) 日本FP協会パーソナルファイナンスインストラクター  基礎心理カウンセラー

子育て期間中にファイナンシャルプランナー資格を取得。現在は、お金とキャリア教育の専門家(マネキャリサポーター®)として、若者たちの豊かな未来のために「金融経済教育」に積極的に取り組んでいる。金融庁関連、日本FP協会主催セミナーの他、大学や小中高校におけるお金の授業、高校での教育資金準備講座など講演多数。著書は『教えて合田先生!18歳までに知っておきたいお金の授業』(C&R研究所) 『子育て主婦が知っておきたいお金の話(経法ビジネス出版)』『小学生でもわかる、お金にまつわるそもそも事典』(C&R研究所 共著)など。

JFLEC (金融経済教育推進機構)認定アドバイザー
アドバイザー紹介ページ

日本FP協会パーソナルファイナンスインストラクター
https://www.jafp.or.jp/personal_finance/high/inst_disp/

和光大学特任准教授
https://www.wako.ac.jp/faculty-postgraduate/economics-business/economics/teacher.html

ウーマンライフパートナー会員 Women Life Partner
https://wlp.or.jp/

インフォメーション

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