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category:進学費用
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2021.10.01

中学受験か高校受験か―我が家の教育費不足額をはっきりさせよう

進学パターン別6年間の学費とそれ以外にかかるお金を把握する

以下の表を見てください。中学校から高校の6年間、学校に支払う費用を、公立パターン、公立私立パターン、私立パターンと3つのパターンを文部科学省の平成30年度「子供の学習費調査」をもとに計算しました。

中学校から高校の6年間学校に支払う費用

一番学費のかかる私立中学から私立高校への進学パターンと一番学費がかからない公立中学から公立高校への進学パターンの総計を比較してみると、約4倍となります。中学受験後は、教育費の家計の負担がかさむため、ずっと貯蓄のできない状態になるのがわかるでしょう。

表の中には、参考として学校以外の補助学習費(塾や習い事などにかけるお金)の総額も入れています。通う学校が私立でも公立でも、それほど差が出ていませんが、各家庭でコントロールできる部分です。たとえば、塾に通うことにした場合、年間どれくらいの費用がかかるのか、特に長期休み中の補講や追加の講習などの費用がどれだけかかかるのか、パンフレットだけではわからない部分についてしっかりと確認してから通うべきです。

高校生への就学援助を考えたうえで進路を検討する

義務教育である中学生への就学援助は、住民税など非課税世帯が対象ですが、高校に進学した場合には、公立でも私立でも所得条件はあるものの就学援助が拡充されています。


私立高校に進学した場合の就学援助

高等学校等就学支援金制度について

(出典:文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/20210317-mxt_kouhou02_1.pdf


高校生への就学援助は、「授業料」への支援です。授業が充実しており、学校での学習がしっかりとできる私立高校であれば、塾通いの費用も節約できますから、学費が安いからと公立高校への進学を決める前に、高校から「私立」への進学を検討するのもいいでしょう。

中学受験をする前に教育費に無理がでないか確認を

中学受験をするためには計画性がとても大事です。中学受験を考える場合の不足額計算の流れをあげておきます。高校までの教育費に無理がないか、家計の範囲内で収まるのかをまず確認します。前述の表を参考に、最低限の学費で考えたいところですが、できれば、学校以外の塾や習い事にかける費用も含めた余裕のある金額を設定しましょう。高校までの費用は、原則として家計の範囲内に納めることが、無理のない教育費ですから、就学援助なども考慮したうえで不足額が出るようであれば、家計には黄信号がともっているといえます。

中学受験を考える場合の不足額計算の流れ

高校までの費用に無理があるなら、大学進学にかかる費用はさらに無理をすることになります。中学受験をすることで、大学進学への費用にしわ寄せが来るのか来ないのかを考えたうえで、中学受験を考えたいものです。

無理と思えばあきらめる勇気も大事かも

日本政策金融公庫から公開された令和2年度「教育費負担の実態調査」からも、注意するべき数字を挙げておきます。「高校入学から大学卒業までにかける子ども1人当たりの教育費用(入在学費用)は 965.1万円と、前年調査(939.1万円)より26万円増加。主な増加要因は、授業料等の大学の在学費用の増加である。」というデータです。

大学進学は、今や家計にとって非常に重い負担となっています。中学受験を検討している場合は子どもと話し合い、無理をして私立中学に進学すれば、大学進学の費用が不足するという可能性があることをしっかりと話しておきたいものです。大学に進学すれば、教育ローンや奨学金、子どもが稼いだアルバイトのお金を使わざるを得ないかもしれないということで、子どもの覚悟を試すのもいいでしょう。

教育費はどこかで締めておかないとどんどん膨らみます。子どもの進路や塾・習い事について、子どもの希望だけで決めるのではなく、不足額を確認しどんな対策がとれるのかを考え、家計の事情も含めて子どもと話し合って決めるなど、うまくコントロールできるようになりたいものです。

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#ファイナンシャルプランナー , #中学受験 , #當舎緑 , #高校受験
[當舎 緑]
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プロフィール : 當舎 緑(とうしゃ みどり)

社会保険労務士。行政書士。CFP®

一男二女の母。阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

子どもにかけるお金を考える会メンバー

http://childmoney.grupo.jp/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事

http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

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