deco
deco
deco
deco
category:進学費用
見つかる、キミの未来。中学校・高等学校 進学NEWS
deco
deco
deco
deco
deco
deco
2021.04.01

あっという間にやってくる高校時代に向かってすべきこと

お子様が小中学生であれば、「まだ時間もあるし、今は高校生になってからのことなんて考えられない」、そんな保護者の意見もあるでしょう。もちろん、子どもに目の前の学習を頑張ってもらうのが最優先ですから仕方ありません。しかし保護者にとっては、今後雪だるま式に子どもにかかる費用が増大します。そうした費用の準備のことも考えると、今から考え始めてちょうどいいくらいなのです。

できるだけ早めに進路を意識させたい

小学生がなりたい職業の中には、毎年「ケーキ屋さんやお花屋さん」「サッカー選手や野球選手」、そして近年の傾向である「ユーチューバー」などが候補に挙がっているようです。様々な進路を選べ、なんでも目指せるというのは、将来の進路決定まで時間があるということですが、保護者としては、いくら準備しておくべきか、ある程度の予想ができたほうが安心につながるものです。

個別の進路はわからないにせよ、理系なのか文系なのか、それとも芸術系なのか、専門分野の方向性は、おおまかで構いません。大枠が決まってさえいれば、成績がわかってきた段階で、実際の希望校とすり合わせて行くことができます。方向性が決まれば、高校3年間で準備するべき、教育費の目安がはっきりします。

特に、理系や芸術系、医療系など、特別な進路を目指すときは要注意。高校3年間だけ貯蓄しても全く間に合いません。できるだけ早めに進路を意識することで、時間を味方につけることができるようになります。

将来の子どもの高等教育の費用(大学や専門学校など)を奨学金に頼ろうと思っていて、小中学生の時には、児童手当もすべて習い事などに使いきっているというご家庭は要注意です。奨学金は進学してから振り込まれます。受験時と入学時の費用すら準備できないと、教育ローンを組まざるを得ず、借金が増える悪循環になる可能性があります。

教育費の分別管理をして、貯蓄金額をはっきりさせる!

よくファイナンシャルプランナーとして言っていることですが、子どもが小学生までの時期は一番貯金ができる期間です。ここまでにあまり貯められなかった方は、家計の見直しや進路の見直し、子どもの習い事の数などを見直す必要があるかもしれません。子どものための教育費用が小学生までに貯まっていなければ、その後は貯めつつ使うという家計になってしまいます。

公的な援助としては、中学生までは児童手当が支給されます。高校生には、就学援助があります。(※児童手当、就学援助ともに所得基準あり)援助があったとしても、ざっくりと一つの口座に入ったままでは、「いくら」子どものために貯められたのかが把握できません。これまで支給された児童手当を使い切ってしまっていた場合には、今後は別の口座に移し替える習慣をつけましょう。

「子どもにかかるお金がなくなってから、親の老後資金を考えよう」という方もいますし、「どの子にいくらずつというのは考えていない」などという方もいますが、こんな管理方法では、いったいいくら貯まったのか、不足しているのか十分なのか、それすらわかりません。親の老後資金はどれくらい確保しておくか、子どもにかける金額はいくらまでにするか、など、目的別に口座を分けると管理がとても楽になります。

大学目前の時期、高校3年間でしておきたいこと

大学受験のために、高校3年時の貯蓄額をどれくらい目標にすればいいのか悩むところかもしれませんので、いくつか目安をお話ししましょう。まずは、奨学金では補填できない、受験時の費用を賄うことを最低ラインと考えましょう。

100万円を目標にした場合、受験料(*)と国公立大学の入学金と初年度学費がまかなえるくらいです。では、150万円とするとどうでしょう。受験料(*)と私立文系の入学金と初年度学費に足りるか足りないかくらいの金額です。さらに、数校を受験したあと、滑り止めの学校に入学金を納めてしまった場合には、初年度学費が足りなくなりますので、奨学金の予約をしておく、祖父母に贈与をお願いするなど、不足する分の金策を検討しなければなりません。

もし「借りざるを得ない」と分かった時に必ずしていただきたいこと、それは子どもに「借りる」ということをちゃんと理解させること。そんな時に、ぜひ役立てていただきたいのが、「知るポルト」というウェブサイトです。(https://www.shiruporuto.jp/public/)経済やお金の知識が子ども向けに教材や動画で理解できるようになっていて、毎年3月には世界共通のイベント、グローバル・マネー・ウィーク開催の案内が掲載されます。

2022年4月には成年年齢が18歳に引き下げられ、親の同意を得ずにさまざまな契約が自分で結べるようになりますが、自分がしっかりしていないとお金に振り回される事態になりかねません。子どもの成長はあっという間です。子どもの教育費の準備と子どもへの金銭教育は正解がないところが悩ましいところですが、時間との勝負なのです。

*受験料:共通テストと私立5校で約20万円を想定

ハッシュタグで関連記事を見てみる
#ファイナンシャルプランナー , #當舎緑 , #進学費用の準備
[當舎 緑]
userpic-6-600x600.png
プロフィール : 當舎 緑(とうしゃ みどり)

社会保険労務士。行政書士。CFP®

一男二女の母。阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。得意テーマは、教育資金の準備方法、社会保険の仕組み、エンディングノートの作り方、これから始めるやさしい終活、成年後見の活用方法、銀行を介さない家族信託の仕組みなど。著書は、『3級FP過去問題集』(金融ブックス)『子どもにかけるお金の本』(主婦の友社)など。

子どもにかけるお金を考える会メンバー

http://childmoney.grupo.jp/

一般社団法人かながわFP生活相談センター理事

http://kanagawafpsoudan.jimdo.com/

インフォメーション

記事一覧に戻る
[PR]
[PR]
[PR]
deco
deco