割合を使ってぴったりの長さのミサンガを作ろう!
5年生で割合を学びますが、楽しいことに使う場面にはなかなか出会わないかもしれません。
今回は割合を使って自分のサイズにぴったりの長さのミサンガを作ります。一緒に割合の計算方法と使い方を学びましょう。
<準備するもの>
・クラフトバンド 3色 各色40㎝程度
・ひもなど(手首の長さを測るため) 20㎝程度
・マスキングテープ
・はさみ
・木工用ボンド
・定規
・ぬらしたタオル(クラフトバンドをやわらかくします)
<手首の長さを測りましょう>
まずは自分の手首の長さを測りましょう。ひもを手首に巻き付けてしるしをつけ、定規で長さを測ります。
この長さを基にミサンガを作るので、長さは記録しておいてください。
<編むとどのくらい短くなるのか割合を調べます>
①2本の束に切り離す
クラフトバンドの多くは12本の細い紙のひもが集まってできています。最初の1色目の12本のうち、2本をはさみなどでそっと切り離します。
はさみを使わなくても、薄くて硬いカードなどを間に差し込んで2本だけはがし取ることもできます。他の2色も同じように2本の束に切り離しておきます。
②3色をまとめて結ぶ
切り離した3色のクラフトバンドを、ぬらしたタオルなどでいったん包みやわらかくします。クラフトバンドはしめらせるとやわらかくなって編みやすくなります。
やわらかくなったら3色をまとめて止め結びにします。
③10センチメートルのしるしをつける
編んだ時にどのくらいの長さになるのかの割合を調べるため、結び目から10センチメートルのところにしるしをつけます。マスキングテープなどをはってもよいでしょう。
④三つ編みする
3色のクラフトバンドを三つ編みにします。三つ編みは、3本を並べたとき、外側にくる2本を左右交互に中央に向かって編んでいく方法です。10センチメートルのしるしまで編みます。
⑤短くなる割合を計算する
10センチメートルのしるしまで編んだら長さを測ります。写真では9センチメートルになっています。
編んだ時にどのくらいの割合の長さになるのか計算してみましょう。
最初の10センチメートルが「もとにする量」で、編んだ結果の9センチメートルが「比べられる量」になります。
割合は「比べられる量」を「もとにする量」で割ればよいので「9÷10=0.9」で割合は0.9ということがわかります。
⑥できあがりに合わせてクラフトバンドの長さを計算する
最初に測ったみなさんの手首の長さに、ゆとりを持たせるため3センチメートルをたした長さのミサンガを作ることにしましょう。
たし算をして目標の長さを計算してください。ここでは手首の長さを15センチメートルとし、「15+3=18」で18センチメートルのミサンガを作ることにします。
編んだ結果となる「比べられる量」が18センチメートルで、できあがりの長さの「割合」が0.9の場合の「もとにする量」を求めます。「18×□=0.9」ですから「18÷0.9」で「もとにする量」を計算することができます。計算結果は20センチメートルになりました。
20センチメートルのクラフトバンドを編むと少し短くなって18センチメートルのミサンガができるはずです。
⑦編んで測ってみる
10センチメートルのクラフトバンドを編んできたので、さらに10センチメートル先にしるしをつけて、そこまで編み進めてみます。結果は、計算通りに18センチメートルのミサンガになりました。
最後は引き解け結びなどで輪を作り、編み始めの止め結びが入るようにしておきます。輪の根元は木工用ボンドなどで留めておくとよいでしょう。
思った長さのミサンガができましたか?割合を調べておくことで材料をむだにすることがなく、作りたい長さのミサンガを作ることができます。割合って便利ですよね。色々な色の組み合わせでお気に入りのミサンガを作ってくださいね。
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- プロフィール : 中牟田 宴子(なかむた やすこ)
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家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。
大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。
NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。
認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。
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