線を集めて円を作ろう
みなさんは円がどのような形が知っていますか? 円は1つの点から長さが同じ場所にある点の集まりです。真ん中から円のまわりまでまっすぐひいた線を半径といいます。
現実の世界で円はとても面白い形です。1つの点から同じ長さにある点が集まっているということから、円は周りから力が加えられても、内側から力が加わっても力は等しく分けられてしまうので、一か所に大きな力がかからないのです。この性質は色々なところで使われています。今回は円の成り立ちに注目して円を作って飾ってみましょう。
<準備するもの>
・細いふせん紙(0.5cm×4.5cm) 16枚
・プラバン 1枚
・工作用紙 1枚
・ひもやテグスなど 10cmぐらい
・はさみ
・木工用ボンド
・穴あけパンチ
・コンパス
・じょうぎ
<重ねてつなぐと長さはどうなる?>
円を作る前にちょっとした実験をしてみましょう。ふせん紙を重ねてつなぐ実験です。
ふせん紙の長さは4センチメートル5ミリメートルです。5ミリメートル重なるようにして2枚をつなぐと長さは何センチメートルになるでしょう? このような状況は現実にもよくありますし教科書にも出てきます。
まずは重ねずにつないだ場合を考えてみましょう。重ねない場合は「4cm5mm+4cm5mm=9cm」ですから長さは9センチメートルになります。重ねた場合は、片方のふせん紙の5ミリメートル分は全体の長さにえいきょうしなくなるので全体から5ミリメートルをひく必要があります。「9cm-5mm=8cm5mm」で8センチメートル5ミリメートルになります。重ねてつないで確認してみましょう。
<線を集めてみよう>
ふせん紙を線と見立てて線を集めてみましょう。
①プラバンを円に切ります
プラバンにそのままコンパスで円を描くのは難しいので、まずは工作用紙に半径が4センチメートル5ミリメートルの円を描いて切り取り、型紙にします。
型紙を使ってプラバンに油性マジックなどで円を描き、線にそって切り取ります。この時に中心にも軽くしるしを付けておくと、この後、作りやすくなります。
②ふせん紙を4枚重ねます
ふせん紙の片側にはのりがついていますので、その部分を中心に合わせながらふせん紙を重ねていきましょう。
最初に、実験で使った2枚重ねたものをプラバンの上に木工用ボンドではりつけます。さらに2枚を十字になるようにはります。中心には4つの直角が見えますね。
③ふせん紙を16枚重ねます
ふせん紙とふせん紙の間にふせん紙をはるという方法で、16枚のふせん紙をバランスよくはりつけます。円のような形が見えてきましたね。さらにふせん紙を増やすと円になりそうです。
④ひもを通します
プラバンに穴あけパンチで穴を開けて、ひもやテグスなどを通せばできあがりです。
ふせんをふんわりと2つ折りにして重ねていくと、お花も作れます。同じ長さの線を集めると円になることが感じられますよね。
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- プロフィール : 中牟田 宴子(なかむた やすこ)
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家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。
大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。
NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。
認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。
家庭だから伸ばせる子どもの才能
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。
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現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、 「算数・数学塾」のWEBサイト
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