deco
deco
deco
deco
category:勉強方法
見つかる、キミの未来。中学校・高等学校 進学NEWS
deco
deco
deco
deco
deco
deco
2021.09.01
実験と工作で楽しく学ぶ算数塾 6回目

公倍数を使ってキャンディトレーを作ろう

公倍数は2つ以上の整数に共通の倍数です。公倍数を見つけることで、長方形のタイルを同じ向きにしきつめて正方形を作ったり、違う高さどうしのブロックをそれぞれ積み上げて高さを同じにそろえたりすることができます。公倍数の中でも一番小さい最小公倍数を見つけて、キャンディトレーを作りましょう。

<準備するもの>

・紙コップ 計算した数
・紙のストロー 2本
・はさみ
・カッターナイフ
・のり
・定規
・鉛筆


最初に、次の問題を考えてみて下さい。

高さが3センチメートルのトレーと4センチメートルのトレーをそれぞれ重ねます。初めて両方の高さが同じになるのはセンチメートルでしょう?

一緒に考えて答えを見つけましょう。

<計算しよう>

①高さを計算します

3センチメートルのトレーを重ねていくと、高さは3の倍数で増えていきます。4センチメートルのトレーを重ねると、高さは4の倍数で増えていきます。それぞれの倍数が同じ数になることがあるのですが、その数が公倍数です。3と4の公倍数を調べると、それぞれのトレーを重ねて高さが同じになるのは何センチメートルかがわかります。

3の倍数は、3、6、9、12、15...
4の倍数は、4、8、12、16、20...

3と4に共通の倍数で一番小さいものは12だということがわかりました。これを最小公倍数といいます。公倍数は最小公倍数の倍数ですから、3と4の公倍数は、12、24、36...となります。今回は最小公倍数を使います。


②トレーの数を計算します

それぞれを重ねた高さが12センチメートルになれば良いということがわかりました。3センチメートルのトレーは「12÷3=4」で4個必要です。4センチメートルのトレーは「12÷4=3」で3個必要ですね。

<キャンディトレーを作ろう>

①トレーを作ります

紙コップを底から測って、3センチメートルのところで切ります。これを4個作りましょう。同じように4センチメートルのところで切ったものも3個作ります。正確には高さと側面の長さにはずれがありますが、小さなちがいですので気にしなくて良いでしょう。

トレー用に切った紙コップ

②穴をあけます

写真のように紙コップの底に切込みを入れて、ストローを通す穴をあけます。

紙コップの底に切込みを入れる

③ストローを通します

ストローを12センチメートルに切ります。3センチメートルのトレーの穴にストローを通して、4個のトレーが重なるようにします。この時、トレーがかたむかないように気を付けて下さい。

トレーの穴にストローを通す

同じように4センチメートルのトレーの穴にもストローを通して、3個のトレーが重なるようにします。できあがったら、トレーやストローを折り紙などでかざると自分だけの作品ができますよ。

<比べてみましょう>

並べて高さを比べてみましょう。同じ高さになりましたね。

完成したトレーを並べてみる

このように、公倍数は便利に利用することができます。また高さ12センチメートルの12という数は、多くの約数を持つ数です。トレーの高さを3センチメートルや4センチメートル以外にしても12センチメートルのものが作れるでしょうか。ぜひ考えてみて下さい。

らせんの形になるキャンディトレーに、お気に入りのキャンディなどを入れて楽しんで下さいね。


【ご利用にあたって】

・本コラムの著作権は筆者である中牟田宴子が有しています。
・本コラムで紹介している工作、実験などはご家庭での学習を目的とした利用に限定しています。
・商用、非商用(商業的サービスや商品の提供・宣伝・集客を目的とせず、同時に、どのような形であれ対価の支払いを受けない場)を問わず、ご家庭以外(保育園、幼稚園、塾等)での利用は禁止しています。
・幼稚園や小学校など(学校教育法の第一章第一条で規定される学校・いわゆる一条校)や、保育園、児童館、公設または父母会設置の学童保育、公民館、図書館での知育・学習・教育活動、および授業や宿題、自習や補習の教材などとしての利用はできません。

当サイトの利用ポリシーもあわせてご確認ください。
https://find.naninaru.net/policy/site/

[中牟田 宴子]
nakamuta_yasuko.jpg
プロフィール : 中牟田 宴子(なかむた やすこ)

家庭教育研究家。

九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。

大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。

2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。

NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。



家庭だから伸ばせる子どもの才能

「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

https://sansu-sugau.hatenablog.com/



現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、 「算数・数学塾」のWEBサイト

http://sansusugaku.wixsite.com/home



NPO法人センス・オブ・ワンダーのブログ

http://sense-of-wonder-2008.cocolog-nifty.com/blog/

インフォメーション

記事一覧に戻る
[PR]
[PR]
[PR]
deco
deco