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category:勉強方法
見つかる、キミの未来。中学校・高等学校 進学NEWS
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2021.02.01
おうち工作 ~親子で作って学ぶ算数 75回目

分配法則を学んでペン立てと消しゴム入れを作ろう

小学校では「計算のきまり」を学びますが、その中でも難しいものの1つが分配法則です。今回は分配法則の意味を学んで、内側のガラスタイルが美しいペン立てと消しゴム入れを作ります。

<準備するもの>

・工作用紙 1枚
・ガラスタイル(1cm×1cm) 計算した枚数
 *百円ショップなどで購入できます
・折り紙 4~5枚
・定規
・両面テープ
・はさみ
・のり
・カッターナイフ

<ガラスタイルの枚数を計算しよう>

底の大きさがたて5センチメートル、横5センチメートルの正方形のペン立てと、底の大きさがたて3センチメートル、横5センチメートルの長方形の消しゴム入れを作ります。それぞれの底には、1辺が1センチメートルの正方形のガラスタイルをしきつめます。ガラスタイルをしきつめることで美しくなるだけでなく、底の重さが増して倒れにくくなります。必要なガラスタイルの数を計算する部分では分配法則を使ってみます。分配法則の意味を確認しながら作っていきましょう。


①計算の方法を考えます

ペン立ての底にガラスタイルをしきつめるためには、たてに5列、横に5列のガラスタイルが必要です。これは「5×5=25」と計算できて、25個のガラスタイルが必要なことがわかります。

次に消しゴム入れの底のガラスタイルの数を計算します。たてに3列、横に5列必要なので「3×5=15」で、必要な数は15個だとわかります。両方合わせると「25+15=40」となり、全部でガラスタイルは40個必要ということになります。


②分配法則を使います

では、ペン立ての底に必要なガラスタイルの数と、消しゴム入れに必要な数を別々に計算して、最後にたし合わせました。他にも計算の方法はないでしょうか? 写真をみていると、ちがう式もうかんできそうです。

必要なガラスタイルの数の計算方法を考える

①の2つの式を1つにすると「5×5+3×5」となり、かける数の5はどちらも同じです。これは、どちらも横向きにタイルが5個ならぶことを意味しています。写真で確認できますね。ですから先にたて向きの数をたしてしまっても、かける数は共通の5なので、まとめて計算できるというわけです。このようにかける数が同じ場合に、かけられる数の計算をさきにしてしまう計算の工夫を分配法則といいます。

式は「(5+3)×5=40」となって、①の計算結果と同じになりました。ここでは説明しませんが、分配法則は他にもあります。

<ペン立てと消しゴム入れを組み立てよう>

①底を作ります

まず、写真のように工作用紙を切り取ります。

底用に切り取った工作用紙

次にたてに5列、横に5列、ガラスタイルをはります。ガラスタイルは両面テープではりつけると簡単にはることができます。


②側面を切り取ります

ペン立てと消しゴム入れの側面を、それぞれ写真のように切り取ります。

側面用に切り取った高工作用紙

紫色の線の部分にはカッターナイフでかるく筋を入れて、折り曲げやすいようにします。それぞれ右はしの部分と、下のはしの部分はのりしろになります。
*カッターナイフはおうちの方と一緒に使ってください。


③組み立てます

右はしにあったのりしろに両面テープをはって、写真のように組み立てます。底にくるのりしろは少しすき間ができる状態になります。

組み立てた側面の部品

④底をはめこみます

底にくるのりしろにのりをつけ、ガラスタイルをはった底をはめこみます。このように上から見てみると、分配法則の意味も確認できますね。

ガラスタイルを貼った底を入れる

⑤側面をかざります

折り紙などで側面をかざりましょう。かざった後に、ペン立てと消しゴム入れをはり合わせてもよいですね。

完成したペン立てと消しゴム入れ

内側が美しく、安定感のあるペン立てと消しゴム入れが完成しました。「計算の工夫」で学ぶ分配法則は、中学以降の数学でもとてもよく使います。ただ計算方法を覚えるのではなく、このガラスタイルの数の計算のように意味も一緒に確認しておくと、使ったり、工夫したりできる知識になることでしょう。


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[中牟田 宴子]
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プロフィール : 中牟田 宴子(なかむた やすこ)

家庭教育研究家。

九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。

大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。

2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。

NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。



家庭だから伸ばせる子どもの才能

「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

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現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、 「算数・数学塾」のWEBサイト

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