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category:勉強方法
見つかる、キミの未来。中学校・高等学校 進学NEWS
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2020.09.01
おうち工作 ~親子で作って学ぶ算数 70回目

物語の中で平均を学ぼう

平均という言葉は、例えば平均身長とか、平均点のような言葉として聞いたことがあるかもしれません。5年生で学ぶ平均は、ものごとのだいたいの様子を知るためにも使うことができます。また平均を使って、これから起こることを予想してみることもできます。

今回は物語の中で平均を学び、それを使って未来を予想してみましょう。最後に美しい小物入れを作ります。

<準備するもの>

・工作用紙 1枚
・ガラスタイル(1cm×1cm) 32個 *100円均一ショップなどで購入できます
・両面テープ
・定規
・えんぴつ
・木工用ボンド
・はさみ

<シーグラスを集める物語>

みなさんは、シーグラスを知っていますか? シーグラスとはビーチグラスとも呼ばれます。ガラスのかけらが波などでもまれて角が取れ、くもりガラスの様になったもので、海岸などで見つけることができます。

シーグラス

今回はシーグラスを集めるお話の中で、平均を考えてみましょう。

<4日間で見つけたシーグラスの数>

ちょっと想像してみてください。みなさんは、海辺のコテージで日々を過ごしています。毎朝、近くの海岸を散歩するとシーグラスが見つかります。この4日間で拾えた数は、1日目が1個、2日目が2個、3日目が3個、4日目が2個でした。

このシーグラスを使って小物入れを作りたいのですが、それには32個のシーグラスが必要です。朝の散歩を何日間続けると、32個のシーグラスが集まりそうでしょうか。


みなさんは、どのようにして考えますか? まずは、おおよそ1日で何個拾えそうかが知りたいところですね。ここで役に立つのが平均です。

<1日で拾える数の平均を計算しよう>

平均とは、いくつかの数量を、等しい大きさになるようにならしたものです。平均は「合計÷個数」で求めることができます。

4日間の散歩で見つけたシーグラスの合計は「1+2+3+2=8」で8個ですね。これは4日間の合計の数ですが、1日に何個ずつくらい拾えたのか平均を調べたいので、4日で割りましょう。「8÷4=2」で、1日に拾える数の平均は2個ということが分かります。

<何日で材料が集まるか計算しよう>

必要なシーグラスの数は32個です。1日に拾えそうなシーグラスの数は2個なので、何日で集められるかは「32÷2=16」となり、16日かかることが分かりました。しばらくの間は、のんびり海辺のコテージで過ごさなくてはいけないようですね。

<ガラスを使って小物入れを作ろう>

普段の生活の中ではシーグラスを手に入れることがむずかしい人も多いと思いますので、ここでは32個のガラスタイルを使って小物入れを作ります。


①小物入れの底面を準備します

写真の様に、工作用紙から半径3.5センチメートルの円を切り取り、内側に半径2.3センチメートルの円を描きます。

小物入れの底面のパーツ

外側の円のから内側の円に向かって写真のピンク色の線の様に切り込みを入れます。


②小物入れの側面を準備します

写真の様に工作用紙を切り取ります。

小物入れの側面のパーツ

このデザインは、物語の中で拾ったシーグラスの数と同じ規則になっています。1日目が1個、2日目が2個、3日目が3個、4日目が2個の繰り返しが見えますよね。平均というのは、でこぼこした数量をならすのですから、飛び出した部分をへこんだ部分に入れていくと2個ずつになりそうです。このように、この形からも平均を想像することができます。


③ガラスタイルをはります

工作用紙に両面テープをはり、ガラスタイルをはりつけていきましょう。バツ印がついたところはのりしろになりますのでガラスタイルははりません。

ガラスタイルを貼った側面のパーツ

④組み立てます

のりしろにも両面テープをはって側面をはり合わせ、つつの形にします。底面の切り込みを入れた部分の外側に木工用ボンドをつけて、つつにはめ込むようにしてはり合わせます。


完成した小物入れ

美しいガラスの小物入れができましたね。この形を見ると平均の意味がわかりそうです。内側にも折り紙などをはるとさらに美しくなりますので試してみてください。


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#ガラスタイル , #シーグラス , #中牟田宴子 , #作って学ぶ算数 , #小物入れ , #平均
[中牟田 宴子]
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プロフィール : 中牟田 宴子(なかむた やすこ)

家庭教育研究家。

九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。

大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。

2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。

NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。

認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。



家庭だから伸ばせる子どもの才能

「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。

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