分数の意味を学んで折りたためるうちわを作ろう
分数には2年生で初めて出会いますが、これまで学んできた数(0以上の整数)とはちがってなかなか量をイメージしにくいようです。
今回は分数の意味を確認して、折りたためるうちわを作ります。
<準備するもの>
・折り紙 3枚 *好きな色を3枚準備してください
・持ちて用の折り紙 4㎝×7.5㎝ 2枚
*持ち手を固定するためのふくろを作ります
・輪ゴム 1本
・木製スティック 長さ9~10㎝
*食べ終わったアイスキャンディのぼうなどが再利用できます。
・えんぴつ
・のり
・はさみ
・マスキングテープ
<分数を調べよう>
①2分の1の意味
うちわの材料になる3枚の折り紙のうちの1枚を使って分数を調べましょう。ここでは折り紙1枚を1とします。分数を考える場合は、何を1とするのかがとても大切です。
まずは1と決めた折り紙1枚を、たて半分に折ります。半分になった1つに注目すると、量が1よりも小さくなりました。この量を表すために分数を使います。
書き方は、まず横ぼうをひき、2個に分けたという意味の2を下に書きます。これが分母です。そのうちの1という意味の1を上に書きます。これが分子です。これで2分の1が書けました。
では、2分の1を何個集めると1になるでしょう。これは簡単ですね。2つに分けたのですから、2個集めれば1になります。2分の1とは、1を同じ量ずつ2つに分けた1つです。生活の中では半分ともいいます。
②4分の1の意味
2分の1に折った折り紙を、さらにたてに半分に折りましょう。広げてみると1枚の折り紙は4個に分けられました。この1個は4分の1です。4分の1を何個集めると1になるでしょう。答えは4個ですね。
③8分の1の意味
4分の1に折った折り紙を、さらにたてに半分に折ります。広げてみると1枚の折り紙は8個に分けられました。この1個は8分の1です。8分の1を何個集めると1になるかはもうわかりますね。8個集めると1になります。
ここで分数を少し観察してみましょう。2分の1、4分の1、8分の1の中では2分の1の量が1番多いですね。分母の数は、2、4、8と大きくなっていますが、実際の量は小さくなっていくのです。これが今まで出てきた数とはちがうところです。
<うちわを作ろう>
①マスキングテープをはります
残りの2枚も8等分に折ります。それぞれの折り紙について、折り目を横向きにして、左側と右側にたて向きにマスキングテープをはります。
②折り目を折り直します
最初に折ってつけた線を折り直して、山折り、谷折り、と順番になるようにします。まずは表を上にして谷折りから始めます。同じように3枚とも折り直します。
③3枚をつなぎます
折り目をたて向きにして3枚を横に並べ、つなぎます。折り紙のうら面どうしをのりではり合わせるようにします。
④輪ゴムでとめてはり合わせます
3枚つないだ折り紙を半分に折ります。折り目を付けた真ん中を、輪ゴムを三重にしてとめて開かないようにします。ここがうちわを開くときの中心になります。折り紙のうら側どうしをはり合わせておうぎのような形にします。
⑤持ち手を付けるふくろを作り、取りつけます
たて7.5センチメートル、横4センチメートルに切った折り紙を、写真の様に切り、線で山折りにします。合わさる部分をのりではってふくろを2枚作ります。ふくろの開いているほうが外側になるように、ふくろをおうぎ形の部分の両はしにのりではります。
⑥持ち手を取り付けます
木製スティックの先にのりをつけてふくろの中に入れるようにはります。
かわいたらそっと広げてみましょう。うちわができあがりました。折りたたんで持ち歩けるので便利です。たくさん作ってお友達にプレゼントしてもいいですね。
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- プロフィール : 中牟田 宴子(なかむた やすこ)
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家庭教育研究家。
九州大学卒業。大学では認知心理学を専攻。
大学卒業後は大手メーカーでシステムエンジニアとしてプログラムの設計と開発を担当する。その後育児期間を経て現在は、認知心理学を基に数学と科学などのつながりを学べる「算数・数学塾」を企画運営しながら家庭教育を研究。子どもたちが不思議なものに出会って驚いたり感動したりする瞬間に立ち会えるのが幸せ。
2012年より5年間東京大学大学院工学系研究科で工学教育に関わった。
NPO法人センス・オブ・ワンダーの代表を務め、東京大学工学部や研究機関と共に子どものためのサイエンスカフェなどを企画開催。
認知心理学に基づくナカムタメソッドの研究開発を行い、算数とアート、理科などが融合したコンテンツの開発と普及を行っている。
家庭だから伸ばせる子どもの才能
「算数・数学塾」の企画・運営の中で発見したことや、二児の母として子どもを育てる上で実践してきた家庭学習のヒントとその成果などをつづったブログです。
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現在、さいたま市にて開校している「さんすう大好き!」が生まれる教室、 「算数・数学塾」のWEBサイト
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