保護者のお悩み相談（6）－進路選びのサポート・子育てに自信がないという方へ

「できる」と保護者に信じてもらえた経験が、子どもを後押しする

「子どもの頃、勉強を頑張れたのはどうしてだろう？」

そう考えたとき、
私の励みになっていたのは家族の言葉でした。

私が家族にしてもらった声かけで、
今でも私の背中を押してくれているものがあります。

1つ目は、「あなたならできる」という言葉です。

母や祖父母が私にいつもそう伝えてくれていたことが
勉強への原動力になっていました。

2つ目は、過去にできたことを覚えてくれていて、
時間が経ってもそのことを伝え続けてくれたことです。

「あの頃、こんなにもできていたんだよ」と
私が忘れてしまっているような
何気ない子どもの頃の出来事を繰り返し伝えてくれました。

家族が信じてくれていたからこそ、
私自身も、自分の可能性を信じることができました。

だからこそ、
志望校合格に向けて努力することができたのだと思います。

「自分はできる」という
自己効力感を育んでもらったように感じています。

子どものことを考えていること自体、十分すぎるほど素晴らしいこと

ここまで、私が家族からかけてもらった言葉をお伝えしてきました。

でも、お子さんに何かをすることだけが、
お子さんの力になるという訳ではないと思うんです。

「子どものためにできることはありますか」と
保護者の方からご相談をいただくことがあります。

でも、何かをする以前に、
お子さんのことを考えていること自体が、
既に十分すぎるほど素晴らしいことだと私は思います。

例えば、
・学校で友だちとうまく付き合っていけるか心配する
・お子さんの進路選びについて考える
・今頃学校で何をしているのかなと、ふと考える

お子さんのことを考えていること自体が、
かけがえのないものなんですよね。

私自身も、母が私のことを考えてくれたことに救われてきました。

母が仕事で忙しい毎日を送っていたので、
子どもの頃は寂しい思いをすることもありました。

でも、「あなたのことをずっと考えているよ」という母の言葉に
たくさんの力をもらいました。

「進路選びのサポートができているか」
「もっとできることがあるはず」と
不安を感じることもあるかもしれません。

でも、自分のことを思ってくれている。
そのこと自体に、子どもの頃の私は支えられていました。

既にやっていることに、目を向けてみる

毎日の子育ての中で、
保護者の方が当たり前のようにされていること。

そのことに、お子さんは助けられています。

例えば、
・お子さんと話す時間をつくる
・お子さんと一緒に過ごす
・お弁当をつくる
など、既にたくさんのことをなさっているのではないでしょうか。

こんなことをしてくれる人は
他にはいないと思います。

そんな保護者のみなさんへの
リスペクトの気持ちでいっぱいです。

みなさんお一人おひとりに
「ありがとう」の気持ちを届けたいです。

「親として子どものことを支えられているのだろうか」と
心配になったり、自信がなくなったりすることもあるかもしれませんが
お子さんの成長を誰よりも信じて見守っていることや、
当たり前のような日常の中の行動が
お子さんのことを大いに支えているということを忘れないでください。

もし、子育ての中で不安を感じられたときは、
こちらの記事を思い出していただけたらとても嬉しいです。