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category:進路選択
見つかる、キミの未来。中学校・高等学校 進学NEWS
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2021.07.01

子どもの進路選びをサポートするうえで大事なこと(3)-本音を引き出すことが自己理解を深める

進路選びの際、必要になってくるもの。
それが「自己理解」です。

お子さんが日々の出来事に対して
気持ちがどう動いたか。
そして、何を大切にしているか。

客観的に自分を深く理解していくことが
納得した進路選びをするために必要不可欠です。

お子さんが自己理解を深めていくために
周りの大人にはどんなサポートができるのでしょうか。

実は、日々のコミュニケーションの中で、
お子さんの自己理解を育んでいくことができます。

この記事では、お子さんが自分の本音に気づき、
自己理解を深めていくことのできるコミュニケーションについてお伝えしたいと思います。

子どもの本音を引き出すには、保護者自身が"本音"を伝える

自己理解を深めていくためには、
お子さんが自分の内側に意識を向ける時間を日常的につくっていく必要があります。

具体的には、日々のコミュニケーションの中で
「あなたはどう思う?」「あなたはどう考える?」とお子さんにマイクを向けることです。

自分でも気づいていない自分の一面は、実はたくさんあります。
質問されて初めて、なぜだろうと自分の内側に目を向けることで
これまで出会っていなかった自分の新たな一面に気づくことがあるのです。

お子さん自身が「どう思うか」に目を向け、
お子さんに質問することが進路をサポートするうえで大切です。

しかし、周りに気を遣って、本当の気持ちとは違う思い・決断を言葉にしてしまうこともあるかもしれません。
また、自分の気持ちに気づくことや言葉にすることは難しく、本音を伝えることができないケースも多いです。
そんな時に、親が子どもの"本音"に寄り添うことが、大切な進路のサポートになります。

お子さんの本音を引き出すために、大切なことは何でしょうか?

お子さんが安心して話せる場を作ることも大切ですが、
保護者自身が感じている本音を言葉にして伝えることも、
お子さんが自分の考えを話しやすくなる一つの方法です。

人のコミュニケーションにおいて、一方が心のうちを伝えると、もう一方の相手も心のうちを伝えたくなるという心理があります。

例えば
初めて会った人に、一方的に「どこに住んでいるの?」と聞かれる場合と
「私は京都に住んでいるのですが、あなたはどこですか?」と先に開示されてから聞かれる場合と
どちらが答えやすいでしょうか?

また
「実は私...なんです」とカミングアウトされて、
「私も...」と心のうちを話したくなったケースはありませんか?

このように、本音を伝え合える関係性づくりは、まずどちらかが自分の思いを誠実に伝えるところから始まります。
お子さんとのコミュニケーションで重要なのは、
保護者自身が自分の思い、つまり自身の本音に気づき、お子さんに伝えることです。

保護者が自分の内側にある思いに意識を向け、
自分がどう感じているかをキャッチすること。
それが、お子さんの進路をサポートするうえで実はとても大切なことなのです。

保護者が自身の"本音"をキャッチする

では、保護者はどのように自分の内側にある思いに意識を向けると良いのでしょうか。

何を見て(観察)
どう感じて(感情)
どうしてほしいのか(提案)

この3つを考えると、具体的にご自身の思いをキャッチしやすくなります。
感情というのは、不安だ、心配だ、悲しい、嬉しい、ドキドキする、ワクワクする、イライラする、といったものです。

これらを誠実に伝えた上で、それを聞いてどう考えるのかを
お子さんに尋ねるようにすると
お互いの考えを対等に扱い、話し合うことができます。

実は私たちが普段話している言葉は表面的なもので、
心の奥にある声が言葉になっていないことがあります。

例えば、受験という進路選択のうえで大切な時期が近づいていても
お子さんが勉強していなかったとしましょう。

そのとき、お子さんにどんな言葉かけをしますか。

「スマホばかり見ていないで、勉強しなさい」
「どうして勉強しないの?」
という言葉を思い浮かべるかもしれません。

でも、それはお子さんに本当に伝えたい言葉なのでしょうか。
心の奥に、まだ言葉になっていない思い(本音)があるはずです。

それは、
「勉強しないと受験に合格できないのではないか」という不安だったり
「将来安定した生活を送れないのではないか」という焦りだったりするかもしれません。

お子さんとコミュニケーションするときは、
保護者の方自身の内側にある「感情」を一緒に伝えてほしいと思います。

「スマホを見ている姿をよく見るから、
勉強しているか心配なのだけど。
隙間時間も勉強した方が良いんじゃないかな。」

このような言葉を聞いたときと前者の言葉を聞いたとき、異なる印象がありませんか。

攻撃的な側面もある前者の言葉をお子さんが聞いた場合、
それ以上コミュニケーションを取るのをやめてしまう可能性もあります。

保護者自身にどんな願いがあるのか。
その気持ちを認識し、本音をお子さんに伝えること。
さらにその上で、お子さんが「どう思うか」「どう考えるのか」を尋ねること。

そのことを通して、お子さんは親と話し合いをする姿勢になったり、
あるいは、自問自答を繰り返し、自己理解を深めていくことができます。
そして、それは結果としてお子さんの進路選択をサポートしていくことにつながっていきます。

それには、まず保護者自身が自分の内側にある思い(本音)をキャッチすることが必要なのです。

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#加藤小百合 , #子どもの進路選びをサポート , #本音を引き出す
[加藤 小百合]
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プロフィール : 加藤 小百合(かとう さゆり)

国家資格キャリアコンサルタント。同志社大学 文学部 英文学科 卒業。10代の頃、親や周りの大人の想いに応えたいと思う一方で、自分の進路や人間関係に対して、大切にしたいことに迷い、悩み、葛藤していた。大学卒業後、教育業界に就職し、延べ3000人以上の中高生の進路カウンセリングの支援を経験する。現在は、10代の子を持つ親御さんたちが、進学・就職・人間関係に悩む我が子への想いを一人で抱えず、自分自身を責めることなく、誰かに素直な心で話せる機会、そして、親子間での理解をあきらめずに、より良い親子のコミュニケーションのあり方を追求していく機会を実現するために、コーチングを行っている。また、10代の進路選択をサポートしている。

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